HIGHLIGHTS
目的と価値観
2024年1月、教育プログラム「SEA BEYOND」の枠組みにおいて、プラダ・グループは、恵まれない地域の子供や若者がアイデアボックスを通して海洋教育を受けられるようにすることを目的とする、国際的な非営利組織であるBibliothèques Sans Frontières(国境なき図書館)とのパートナーシップを発表しました。
2014年にフィリップ・スタルクがデザインしたアイデアボックスは、インターネット接続、タブレット端末、ノートパソコン、250冊以上の書籍やゲーム、そして数百冊のトレーニング教材などを備えた100平方メートル以上の移動式マルチメディアセンターです。
2024年6月、ヴェネツィアにて第1回海洋リテラシー世界会議が開催され、恵まれない地域の子供や若者が教育を受けられるようにすることを目的とした、初のSEA BEYONDアイデアボックスが発表されました。アイデアボックスの10周年を記念し、フィリップ・スタルクと国境なき図書館の創設者・会長のパトリック・ウェイルが、その発端となった経緯について語る対談が行われました。
メディアセンターの内容は、海洋保護の重要性に対する若年世代の意識向上のために、国境なき図書館の協力によってユネスコの海洋リテラシーチームがキュレーションを行い、そのセレクションは、すでに実施されているフランス本土と海外領土(8つのアイデアボックス)、ブルンジ(4つのアイデアボックス)、コートジボワール(6つのアイデアボックス)にも取り入れられます。
« 「国境なき図書館との新たなパートナーシップは、SEA BEYONDの初めての人道的なプロジェクトです。私たちは、新しい世代に働きかけて海洋の重要性とその保護の必要性に対する意識を向上させたいと考えています。そして、そのために世界のすべての若者にチャンスを与えたいのです。」 ロレンツォ・ベルテッリ(プラダ・グループ業務執行役員、国連海洋科学10年アライアンスのパトロン)»
ロレンツォ・ベルテッリ(プラダ・グループ業務執行役員、国連海洋科学10年アライアンスのパトロン)
«SEA BEYONDとのパートナーシップを非常に喜ばしく思います。教育を受けることは基本的人権であり、また科学の進歩がもたらす恩恵は一部の人に限定されるべきものではありません。この課題を優先し、海洋教育へのアクセスを提供することは社会正義の問題であり、すべての人が重大な環境問題について情報を入手し、海に親しみ、そして市民としての自分の可能性を認識する機会を確保することなのです。»
パトリック・ウェイル(国境なき図書館創設者・会長)
«国境なき図書館は、平和を奪われてしまった世界の人々へ平和を届けます。国境なき図書館は、夢、知性、文化、教育を通して希望を届けます。対象は世界の71%を占める海ですが、SEA BEYONDにも平和と知性という同じ目標があります。»
フィリップ・スタルク(フランス人クリエイター)
ヴェネツィアでのイベントの後、SEA BEYONDアイデアボックスは、ナポリのスペイン地区財団に寄贈され、Maestri di Strada Onlus協会、Centro Polifunzionale Ciro Colonnaの協力によって、ナポリ臨海実験所から、テルッツオルオーゴ財団Sant’Anna a Capuana文化スペース、東ナポリ地区へと移動し、ネットゥーノ王国海洋保護区との協力によってイスキア島とプロチダ島でも展開されました。