HIGHLIGHTS
目的と価値観
Forestami Academyプロジェクトは、気候変動とその環境への影響に対処するための大きな前進となっています。政府機関とコミュニティがアーバンフォレストに関する教育の重要性を認識し、Forestamiとプラダ・グループによる共同イニシアチブを受け入れました。著名な講師であるミラノ工科大学のマリア・キアラ・パストーレ率いる3年間のプログラムでは、イタリアの国内外の森林専門家を招いた会議、セミナー、ワークショップなど、幅広いカリキュラムが提供されています。
2024年、プラダ・グループは屋外上映会のイニシアチブ「Nature Takes the Stage」をローンチ。環境をテーマにした国際映画イベント、Festival CinemAmbienteで選出されたドキュメンタリーを2夜にわたり無料で上映します。
「森林セラピー:感情的ウェルビーイングを促進する手段としての自然」
10月25日、Forestami Academyの今年最後のミーティングがミラノ北公園にて開催されました。前回までと同様に、今回の野外セッションも定員いっぱいの参加者を集めました。
今回のイベントでは、心理学者、心理療法士であるフィレンツェ大学のフランチェスコ・ベシェリ教授の指導により、参加した100人の市民が、自然の中に身を置くことで、自分の心の状態が著しく変化して幸福感が高まり、ポジティブな感情が生まれ、ネガティブな感情が低減していくことを実際に体験することができました。
また、フィレンツェ大学農林・食料資源の持続可能な管理学博士研究員のエレナ・バルビエラートとフィレンツェ大学神経科学博士研究員で教授のヴィオラ・ベネデッティによるワークショップ「自然の中で体験する心の中の状態」も一般に公開され、参加者は、緑豊かな自然が脳機能や認知機能に及ぼす影響についての実例に耳を傾けました。
「なぜ私たちにとって都市の森林がそれほど重要なのか? 健康について語るために木について語る」
6月21日(金)、「なぜ私たちにとって都市の森林がそれほど重要なのか? 健康について語るために木について語る」と題された、Forestami Academyのトレーニング2年目の第2回会合が開催されました。
フィレンツェ大学植樹学・樹木栽培学教授のフランチェスコ・フェリーニ氏の講演は、都市の生物多様性の範囲と種類を分析し、常に変化し続ける世界におけるバランスの役割を考察しました。
欧州委員会共同研究センター研究員のフェデリカ・マランド氏は、現在の都市の生態系がいかに動植物の生息地としてだけではなく、人間の健康にとっても重要な役割を果たしているか、そのさまざまな要素(森林、公園、農業地帯)について説明しました。
二人の専門家は、都市環境における生物多様性について理解し、その大きな潜在的な可能性を育成すること、そして都市をよりサステイナブルで回復力が高い場所にする生物多様性の基本的な役割の重要性に同意しています。
「都市におけるウェルビーイング」
5月10日(金)、Forestami Academyのトレーニング2年目の第1回会合が、ミラノトリエンナーレのサローネ・ドノーレで開催されました。
「都市におけるウェルビーイング」と題されたトレーニングデーには、さまざまな経歴をもつ幅広い年齢層の市民約100人が集まり、さまざまなワーキンググループに積極的に参加しました。
マチルダ・ファン・デン・ボッシュ氏(欧州森林研究所バイオシティーズ・ファシリティ上席研究員、スペイン・バルセロナ世界保健研究所科学者)によるプレゼンテーションでは、都市の自然空間がいかにしてより優れた、より健康で長期間にわたる生活の質に貢献し、慢性病を低減できるかについて示されました。環境上の目標と人間の健康に関する目標の相乗効果を明らかにし、実行することが重要です。
また、イリア・ドイモ氏(パドヴァ大学のスピンオフ企業ETITOR研究員)によるセッションでは、ウェルビーイングを促進できるアーバンフォレストの特徴、そして緑地の存在とアーバンフォレストとの関係を支え、都市とその住民の健康を向上させるべき「公正性の原則」について話しました。