HIGHLIGHTS
目的と価値観
2024年1月23日、パリとミラノ – 教育の国際デーを前に、ユネスコとプラダ・グループは、海洋リテラシーの普及と海洋保護を目的とする教育プログラム「SEA BEYOND」の第3弾を発表しました。今年は、56か国の34,000人以上の学生がこの研修に参加します。また今回は、Bibliothèques Sans Frontières(国境なき図書館)と新たに提携しました。
教育プログラム「SEA BEYOND」の第3弾
今年の「SEA BEYOND」プログラムは、「海洋と気候の相互関係と、それに伴う環境問題」をテーマに、世界56か国184校の中等・高等学校を対象に、34,385人の学生が参加する予定です。ユネスコの海洋・気候専門家によるオンラインライブ授業など、学生と教師向けに海洋リテラシーの研修セッションが提供されます。今回のプログラムは2024年1月から6月にかけて実施され、これまでと同様に国際コンテストで幕を閉じます。
Bibliothèques Sans Frontières(国境なき図書館)と提携
国際的な非営利組織である国境なき図書館との新しい提携は、移動式マルチメディアセンター「アイデアボックス」を通して、恵まれない地域の子供や若者が海洋教育を受けられるようにすることを目的としています。この100平方メートル以上あるボックスには、インターネット接続されたタブレット端末やノートパソコン、250冊以上の書籍やゲーム、何百もの研修教材などが含まれています。
アイデアボックスのコンセプトは、フランス人デザイナーのフィリップ・スタルクが国境なき図書館のために2014年に開発したもので、現在では世界の115のコミュニティがその恩恵を得ています。
ユネスコ事務局長のオドレー・アズレーは、次のようにコメントしています。「人類は海に依存していますが、海の未来は人類の活動によって脅かされています。海を救うためには、科学調査を支援し知識を発展させるだけではなく、教育に投資しなければなりません。ユネスコとプラダ・グループが支援するこのプログラムは、若い世代の意識を向上し、道徳的な実践行動へと導く方法を示す非常に良い例です。」
ロレンツォ・ベルテッリ、プラダ・グループCSR担当責任者は次のように述べています。「今年のプログラム登録者の記録的な数字を見ても、私たちが正しい方向に進んでいること、そして『SEA BEYOND』が真の変化を生み出すことができることを示しています。」 さらに、次のように加えました。「国境なき図書館との新しい提携は、SEA BEYONDの初めての人道的なプロジェクトです。私たちは、新しい世代を鼓舞し、海の重要性とその保護の必要性に対する意識を向上させたいと考えています。そして、そのために世界のすべての若者にチャンスを与えたいのです。」
国境なき図書館の創設者・会長のパトリック・ウェイルはこう語ります。「SEA BEYONDとの提携を非常に喜ばしく思います。教育は基本的人権であり、科学の発展の恩恵を受ける人々を制限するべきではありません。この問題を優先し、海洋教育を提供することは、すべての人々に重大な環境問題について知る機会を与え、海について学び、市民としての可能性に気付くことができるようにする、社会的正義であると言えます」。