HIGHLIGHTS
目的と価値観
地域の保存、既存の建築物の改修、建築が景観に与える影響の軽減は、プラダ・グループの数年にわたる産業開発の指針となる選択でした。やがて建築物のエネルギー効率の最適化を目指す方向へ徐々に進み、空間の緑化への比重が高まっていきました。人の仕事と自然との絶妙なバランスを模索しているプラダ・グループのために建築家グイド・カナーリが設計した「ガーデンファクトリー」は、その目標の最高度の表現です。
産業開発
プラダ・グループは施設と工程の技術開発、1世紀以上の歴史の中で獲得したノウハウの保存を目指した長期的ビジョンを特徴とする重点的な産業投資活動に力を入れています。
プラダ・グループの開発戦略の枠組みの中で、より精巧で具体的な生産工程の維持・増強を目指し、イタリアでの生産サイクルの管理強化と環境パフォーマンスの向上を目標に、2016年に産業環境を向上するための複数のプロジェクトを完成に導く活動計画を導入しました。
さらに2017年には、プラダ・グループはグイド・カナーリが設計したアレッツォの新しい物流拠点をオープンしました。
流通面のアイデンティティ
常に変化のある新しいインスピレーションを社会に提示したいという願いから、プラダ・グループは店舗においても新しい表現形態を模索しています。
プラダ・グループは、店舗はお客様に特別な経験を提供し、各ブランドの世界観および製品との接点を設ける多彩な空間と考えています。
歴史あるブティック、実験的店舗、従来型店舗を含むプラダ・グループの流通ネットワークは、百貨店のスペース、各ブランドのオンラインストア、オンラインリテイラーによって補強されています。
イノベーションの手段としての店舗
プラダ・グループは名だたる国際的建築事務所との協働により革新的なリテールソリューションを開発してきました。
こうした出会いから、ショッピング体験を向上させるさまざまな世界観を調査するための従来の販売チャネルと同時に開発された実験的なコンセプトが誕生します。店舗は単に販売とサービスの儀式を執り行う空間ではなく、コミュニケーションと文化の舞台でもあります。
珍しい建築構造、新しいディスプレイ、照明技術、最先端の機能を備えたデジタルツールなど、プラダ・グループのコンセプトストアには多彩な特徴があります。
ニューヨーク、ロサンゼルス、東京の3つのプラダ エピセンターはショッピング体験を一新する建築物であり、非常に価値のある最先端の空間を都会に展開しています。また、東京の青山にあるミュウミュウのブティックは私的で控えめな住居というコンセプトになっています。
これらのプロジェクトに加え、伝統的な場所に存在する各ブランドの店舗、たとえばボローニャのミュウミュウストアやザルツブルクのプラダスペースなど修復した歴史的建築物にある販売空間によって、継続的にアイデンティティを更新しています。