HIGHLIGHTS
目的と価値観
2024年8月31日、ヴェネツィア - アルゼンチンの映画監督兼プロデューサーのラウラ・チタレッラによる『EL AFFAIRE MIU MIU』は、ミュウミュウのショートムービーシリーズ「女性たちの物語」の第28弾です。本ショートフィルムシリーズでは、国際的に活躍する才能ある女性映画監督が、21世紀の虚栄とフェミニニティを追求します。ラテンアメリカでのファッションキャンペーンのため、イタリア人モデルがアルゼンチンのパンパ(草原地帯)を訪れます。着用しているのは、ミュウミュウ。都市は、トレンケ・ラウケン。街を歩くイタリア人撮影クルーのメンバーたちは、外国を訪問する女王の従者さながら。美しくエキゾチックなモデルは、彼女の姿を一目見ようと通りで待つ人々に手を振ります。町の刑事(全員女性)によって失踪事件の捜査が開始されたのは、その数日後のことでした。撮影後にモデルが行方不明になったのです。最後にセキュリティカメラが捉えていたのは、トレンケ・ラウケンの街を奇妙な姿で駆け抜ける彼女の姿でした。捜査官らは、ミュウミュウのウェアやアルゼンチンの風景の中に残された手がかりを頼りに、モデルの足取りを突き止めようと奮闘します。
ミュウミュウ「女性たちの物語」の最新作となるこのショートムービーは、ヒッチコック風のひねりを加えた女性主導の刑事物語です。『El Affaire Miu Miu』に描かれているのは、イタリアンファッションとアルゼンチンの超自然主義の出会い。ラウラ・チタレッラ監督の「何よりも冒険に貪欲な」女性たちへのこだわりと、ミュウミュウの顔となる女性たちのメタナラティブとがぶつかり合います。自然が広がる郊外で、刑事たちはモデルが身に着けていたアイテムの数々を発見。その一方で、パンパを横断し長旅を続けるモデルの姿がスクリーンの片隅に捉えられ、風景そのものが具現化した存在であるかのように、徐々に大自然の中へと溶け込んでいきます。人物、衣服、場所の融合です。