HIGHLIGHTS
目的と価値観
2024年10月25日、ミラノ – プラダ・グループとForestamiが都市型森林学の科学的根拠、理念、価値観を促進し普及させるために創設したイニシアチブ「Forestami Academy」の今年最後のイベントが、今朝、ミラノ北公園で開催されました。
前回までと同様に、今回の野外セッション「森林セラピー:感情的ウェルビーイングを促進する手段としての自然」も定員いっぱいの参加者を集めました。
プラダ・グループCSR担当責任者、ロレンツォ・ベルテッリは次のように述べています。「樹木が市民の生活の質にどのような影響を与えるのかを知ってもらうために、Forestami Academyが今年実施してきた取り組みに、私たちは光栄にも関わることができました。自然の中で過ごすことが健康に好影響を与えるという認識が高まることで、日常の習慣に変化が生まれることを期待しています。」
このイベントに参加した専門家は、フランチェスコ・ベシェリ(心理学者、心理療法士、フィレンツェ大学教授)、エレナ・バルビエラート(フィレンツェ大学農林・食料資源の持続可能な管理学博士研究員)、およびビオラ・ベネデッティ(フィレンツェ大学神経科学博士研究員および教授)です。
ミラノ北公園の緑地を歩きながら、フランチェスコ・ベシェリは、自然の中に身を置いたときに、人間の内面ではどんなことが起こるのかを解説しました。
まずこの問いかけをしたのは、参加した100人の市民に、専門家に導かれて自然の中に身を置くことで、自分の心の状態が著しく変化し、幸福感が高まり、ポジティブな感情が生まれ、ネガティブな感情が低減していくことを実際に体験してもらうためでした。
「私たちが研究に使用し、参加者が利用できるようにした研究ツールと手法のおかげで、実際の参加者もオンラインでの参加者も、自然との関係を築くことで、私たちの『脳内』ではどんなことが起こるのかを直に体験することができました。これはまた、自然と一体化したときに、私たちの普段の行動を制御している感情的・生理的プロセスが、どのように変化するのかを探る機会にもなりました」と、心理学者、心理療法士であるフィレンツェ大学のフランチェスコ・ベシェリ教授は語っています。
また、フィレンツェ大学農林・食料資源の持続可能な管理学博士研究員のエレナ・バルビエラートとフィレンツェ大学神経科学博士研究員で教授のヴィオラ・ベネデッティによるワークショップ「自然の中で体験する心の中の状態」も一般に公開され、参加者は、緑豊かな自然が脳機能や認知機能に及ぼす影響についての実例に耳を傾けました。
「森林は私たちの健康にプラスの効果をもたらします。それはもはや、単に個人的な経験に基づく認識にとどまらず、80年代から膨大な量の研究や調査で実証されています。森林の中で時間を過ごすことが、血圧やコルチゾール濃度の低下、記憶力や集中力の向上といったプラスの影響を人体にもたらすことへの関心が、ますます高まっています」と、Forestamiの科学ディレクターであるミラノ工科大学のマリア・キアラ・パストーレ教授は述べています。
次回のForestami Academyのイベントは来年となります。年が明けると新しい教育サイクルが始まり、3回のミーティングが予定されています。新しいエディションのメインテーマは「私たちは植物、都市の樹木や低木を知っているか?」です。